肩の痛みは予防が大切
色々な方のブログを拝見させていただくと、肩の痛みに悩まれている方を多く見かけます。肩の痛みは、原因探索が必要なのですが、非常に原因が多岐にわたり、しかも複数の原因が絡み合っていることが多いため、知識、経験、技術が必要になります。また、肩の痛みは予防が大切です。文献にもよりますが、痛みを出してしまうと7割程度の方が、長く痛みに悩まされるという文献もあります。
ですので、急性期、回復期のセラピストは、肩の保護を徹底しているはずです。肩の保護をお忘れになった場合、かなり厳しくご指導することもあります。なぜなら、一生、後悔する可能性があるからです。
肩関節痛
肩関節痛は、リハビリで治せるもの、治せないものがございます。その種類をざっくりと分類し、対策をまとめてみます。
肩関節痛① 中枢性疼痛、神経障害性疼痛
中枢性疼痛、特に視床痛は、リハビリでの対応は非常に困難です。冷房の風や外の風が直接触れないよう、衣服を工夫する。ストレスが痛みを増強する可能性があるので、可能な限りストレスを取り除くくらいした思いつきません。 神経障害性疼痛に対しては、「リリカ」というお薬が処方されることが多いようです。副作用として、眠気、めまい、ふらつきがあります。リリカの内服で、良くなる方もおられますし、効果が実感できなかった方もおられます。
肩関節痛② 末梢性の疼痛(麻痺等に加え不良肢位等が原因のもの)
末梢に原因がある場合、きちんと原因探索ができれば、改善可能な疼痛です。早期に対応できれば、かなりの確率でよくなります。痛みを有する時間が長ければ、長い程、難治性になります。関連痛や放散痛が高確率で出現するため、原因推察の難度は高いものがあります。正直、直接触らせていただいて、色々、試行錯誤させていただかないと確実な原因推察はできません。
また、痛みのある肩を触ることは、我々、専門家でも非常に慎重になります。疼痛を軽減させるには、信頼関係が不可欠だからです。もし、セラピストが触って、痛みがわずかでも強まったら、患者さんは身構えてしまいます。身構えられると、痛みには過敏になりますし、リラクゼーションは得られません。ご家族様などがマッサージ等を実施する場合、患者さんが怖がるようでしたら、専門家にまかせるべきです。
専門家に頼る環境にない場合、ひょっとしたら、痛みが軽減するかもしれない方法をご紹介します。
痛みが軽減するかもしれない方法

麻痺側が上の横向き寝になっていただきます。麻痺側の肩甲帯を少し前方にずらし、枕などを抱えさせます。
この肢位を取る際に、痛みがある場合は、座位でも結構です。下記イラストの赤丸を参考に圧痛があるところを探します。慎重にゆっくり親指で指圧してください。 しっかり、ポイントにあたっていれば、神経がビリビリするような感覚があります。 そのポイントをご本人様が痛気持ちいいくらいの刺激で5秒程度指圧します。その指圧後、痛みが楽になる感覚があるかもしれません。痛みがスッと軽くなるような感覚があれば、3回くらい、指圧を繰り返します。イラストに示した場所一か所でも効果がある場合もありますし、複数箇所複合させたほうが良い場合もあります。

お試しいただいた方の痛みが少しでも楽になりますように!
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