背屈を担う筋
足関節の背屈を担う筋肉は、前脛骨筋です。前脛骨筋は足関節の背屈と内反に作用します。
麻痺の回復の過程では、足関節の外反を担う長、短腓骨筋より先に、前脛骨筋が機能し始めます。
ですので、背屈が可能になる初期のころは、足関節の内反を伴う背屈になります。時には足趾の屈曲も伴います。
きれいな外反を伴った足関節の背屈ができるには、足趾の伸展と外反が促通されなければいけませんが、まずは、内反を伴ってもよいので、足関節の背屈ができる必要があります。
足関節の背屈を促通するには・・・
では、足関節の背屈を促通するには、
まず、前脛骨筋の筋腹(前脛骨筋の最大膨隆部)、脛骨のすぐ外側の筋肉が膨らんでいるところをちょっと痛いくらい10回程度、ペシペシと手のひらで叩きます。
その後、座った状態で、麻痺側の股関節を屈曲(膝をおなかにくっつけるように)させるよう力を入れます。それと同時に非麻痺側の手で、股関節を屈曲させないよう押さえつけます。
すると、共同運動パターンではありますが、足関節の背屈が誘発されることがあります。
たとえ、共同運動であっても、繰り返し促通していけば、徐々に感覚がつかめ、足関節単独で動かせるようになってきます。
足趾の屈曲を伴う場合は、以前にアップしたクロートゥ対策を同時に行ってみてください。
次回は、足関節の促通で最も難渋する外反の促通についてです。
前脛骨筋の収縮感覚をつかめる方は多いのですが、長、短腓骨筋の収縮感覚をつかめる方は非常に少数です。難しいと思いますが、頑張ってみましょう。
私がお伝えする自力での促通法は、まず、非麻痺側で行ってみてください。しっかり、自分で出したい動きを、非麻痺側で確認し、イメージが出来た後、行ったほうが、効果が出やすいです。
どなたかのお役に立ちますように!
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